2012/06/10

中洞牧場の牛乳とヨーグルト

中洞牧場の牛乳とヨーグルトは、ひと月ほど前に、いつも通っている自然食品店で期間限定販売しているときに初めて飲んだ。そこの店員さんに、「草ばかり食べて育っているから、牛乳が緑色になる時期がある」と教えてもらったのが印象に残っている。その時の牛乳は緑色ではなかったが、緑色の牛乳を見てみたかった。ビンの蓋を開けると、紙蓋に固形の牛乳がくっついているのにまず驚いた。食べてみると、全然臭みがなくてまた驚いた。バターのようだが柔らかく、舌の上でとろけてやさしい風味が残った。そのまま一気に飲んだ。今まで飲んだ牛乳のなかで一番美味しいと思った。

今週、セザンヌの展覧会を国立新美術館に見に行った。その道中、「中洞牧場」の看板を見つけて立ち寄った。大きな冷蔵庫に牛乳やヨーグルトが一杯に並んでいる。牛乳とソフトクリームを注文した。今度も夢中で飲み、夢中で食べた。牛乳とソフトクリームを一度に味わうことなんてほとんどない。牛乳の美味しさを十分に堪能できた。

店内のモニターで、中洞牧場の様子が映されていた。雪の積もった山で牛が飼い放されている風景を初めて見た。「幸せな牛」という言葉が、字幕か音声かどちらかで入ってきた。確かに、山の上で自由に時間を過ごして、幸せそうだ。牛が小さな崖のようなところから滑り落ちそうになる場面が映し出された。その動きが、自分の知っている牛のゆっくりとした動きではなかった。牛というと、太り気味でじっとしている印象があったが、ここの牛は体が引き締まって、きびきびと、生き生きと生きていた。後からパンフレットを見ると、見学が可能だと書いてあった。いつか行ってみたいと思った。

中洞牧場
http://nakahora-bokujou.jp/blog/

中洞牧場の中洞正さんが「幸せな牛からおいしい牛乳」という本を書かれている。まだ読んでいないが、ここの牛がどのように育っているのかもっと知りたく、いつか読んでみたいと思っている。