2014/07/15

カホクの菜の花畑ナタネ油

国内産の無農薬なたねを原料にしたカホクの国産菜の花畑なたね油。



安い外国産におされ、姿を消した国産のなたね。食に対する意識の高まりもあり、国内で栽培されるなたねも少しずつだが増えつつある。鹿北製油では、鹿児島、宮崎、福岡、北海道で無農薬栽培されたなたねを、化学薬品を用いずに搾油し、手漉き和紙で濾過している。臭みはなく、コクがあり、クッキーやケーキなどのお菓子作りにも大活躍だ。

外国産のなたねは遺伝子組み換えがほとんどで、安いサラダ油などは遺伝子組み換えの可能性がある。消費者が知らないだけで、日本は実は遺伝子組み換え輸入大国なのだという。植物性油脂が入っていたら、遺伝子組み換え作物を食べる可能性があるので、そのへんでお菓子を買うことは今ではまずない(動物性ならいいかと言うと、ほとんどの牛や豚は遺伝子組み換え飼料を食べさせられている)。
※参考まで:遺伝子組み換え原料が入っていることがわかっている食品についての記事『遺伝子組み換え使用ワースト1は明治HD、おやつの『カール』など』

「遺伝子組み換えでない」という表示があっても、全重量の5%以内であれば混入が許されているので、アメリカや中国など、遺伝子組み換え作物の栽培が許可されている国のものが原料の場合は混入の可能性がゼロではない。

遺伝子組み換え作物は、日本国内では販売用作物としての栽培は認可されていないので、遺伝子組み換えの心配はない。しかし、すでに実験作物としては認可されていて、全く隔離されていない圃場で栽培されている。もし花粉などが飛んで近隣の農場の作物が受粉してしまうと、遺伝子組み換え作物が知らぬ間にできてしまうだけでなく、受粉されてしまった農家の人が知的財産権の侵害で遺伝子組み換え作物の花粉をばらまいている企業に訴えられるのだというのだから、迷惑極まりない話だ。

遺伝子組み換え作物は健康への影響がわかっていない(ラットの実験では発ガン性が見られたものもある)、遺伝子組み換え作物を栽培することは除草剤をガンガン使いまくることと同義であって土をボロボロにする(なぜならば、遺伝子組み換えとは除草剤を撒いても枯れない作物のことで、遺伝子組み換え作物と除草剤はセットだから。除草剤を売るメーカーが遺伝子組み換えを研究開発している)、除草剤耐性のある草スーパーウィードの出現など生態系の影響が計り知れない、などの理由から、私は遺伝子組み換えには大反対だ。放射能と同様、食べたい人は食べたらいいが、食べたくない人が正確に知らされないために避けられないのが問題だと思う。

遺伝子組み換えについては、以下の2本のドキュメンタリーを見た。どちらも危険を顧みずに深く切り込んでいて、衝撃的だった。

 


 
DVD『世界が食べられなくなる日』は2014年8月29日頃発売予定
ラットの実験についても予告編に登場する

まじめに命の循環の一部を担う農業を営むまじめな生産者と、食べる人とをつなぐ役割を果たし、人と地球の健康を創るほんものの製品。それを選ぶことで、そのまじめな営みを応援できるなら、値段は5倍か10倍くらい違っても、ほんものを選ぶことを望む。安い裏にはやっぱり歪んだ行為が潜んでいる。

*鹿北製油のなたね油商品一覧
http://www.kahokuseiyu.co.jp/docs/item/nataneoil/index.htm



*遺伝子組み換えについては、こちらの書籍も詳しくてわかりやすい。


いでんし くみかえ さくもつ のない せいかつ」(手島奈緒 著・竹林美幸 編/雷鳥社刊)