2014/08/06

木のひげの天然酵母パン

東京に住んでいたころ、天然酵母パンとコーヒーが毎朝の楽しみだった。お気に入りの名店が何軒かあり、そのうちの一つが木のひげさん。自家製天然酵母の元祖とも呼ばれていて、天然酵母パンの本には必ずと言っていいほど登場する名店だ。

●通販で取り寄せも可能

レーズン・カンパーニュ
酵母はレーズン+全粒粉
「天然酵母」という言葉自体あまり知られることのなかった30年以上前から、自家製の天然酵母でパンを焼きつづけている。

小麦粉と全粒粉は低農薬の南部小麦、ライ麦はカナダ産で有機栽培、ドライフルーツやナッツ類はノヴァの有機栽培のもの、卵や牛乳も非遺伝子組換え飼料で育った鶏と牛からいただいたもの、ナタネ油はカホクの非遺伝子組換えのもの、と安全でおいしい原料にこだわっている(原材料の一覧はコチラ)。

南部小麦については、放射性物質検査結果がわかるもののみを使用していて、仕入先の東日本産業株式会社が公表している検査結果を見ると、検出下限値が0.5~0.9ベクレル以下で不検出となっている。

トーストしたてのパン
ふわふわした食パンに慣れていた頃に初めて食べたら固くてびっくりしたが、南部鉄器のフライパンで蓋をして弱火でトーストすると、表面はカリッと香ばしく、中はもちっとして、噛みしめるほどに麦の甘みと繊細な風味が広がり、すっかりとりこになってしまった。

東京では、自然食品店のナチュラルハーモニー、ぐるっぺ、ナチュラルハウス、こだわりやなど、ほとんどの自然食品店にあって、いつでも買えたのだが(取扱店リスト)、香川に引っ越してからは一度も見かけていない。四国のおいしい天然酵母パンのお店ももちろんたくさんあるが、木のひげのパンは未だに恋しい東京の味だ。

●木のひげのパン
http://www.din.or.jp/~kinohige/

木のひげさんも登場する自家製天然酵母パンの本。レシピや、原料についてのコラムのほか、自分のペースで天然酵母パンづくりを楽しむ人々がたくさん登場しておもしろい。

自家製天然酵母のパンづくり